僕は結婚式場でウエディングプランナーとして仕事をしていた。2014年の11月に、とある講演会があり、僕はサービススタッフとして講演を聞いていた。
寺島実郎さんの、未来予想の講演だった。
2050年に日本の人口は1億を下回り、その内の60%が後期高齢者だという。
しかも、消滅する地方自治体も出てくる…と。
衝撃だった。あまりそんなニュースを気にしたことがなかったが、それを聞いて以来、テレビを着けると人口減少という言葉が飛び込んでくる。
自分が通っていたマンモス校と呼ばれた中学校も1,100人くらいいたのに、今は400人近くまで減ってしまった。
本当なんだなと。
消滅が近づいているような気がしてしまった。
地域活性化をしたいと言っておきながら、目の前の重大問題に気づいていなかった。
そんな中、その日も結婚式の片付けがあった。
今まで何とも思わなかったのに、僕は手付かずのケーキや食事を捨てていくことに違和感を感じた。
「そんな未来が近づいてくるのに、僕は何をしているんだろう」
そこで社長に提案をした。僕の実の父だ。
「もっと、量を減らしても良いんじゃないだろうか?都会もこんなに量は出さないし…」
ダメだと言われた。
おもてなしが大切なんだと。
新郎新婦が量を減らしたと思われると。
当時34歳で、10年結婚式場で働いた。
ここでいつまでも違和感を感じながら仕事をしなくてはいけないのか?
“今チャレンジしなかったら、きっと出来ない。”
そう思って父に会社を抜けさせて欲しいと頼んだ。
僕には目に入れても痛くない、可愛い子供が3人いる。
お給料は勤めてた方が安定する。
でも、今やらないと未来はどうなるんだ?
誰かが何とかする。ではない。
子ども達に伝えないといけない。
自らの目指す未来を創るために歩むんだ。