ヒーローってなんだ?

ダルさんがヒーローになるために思った事を綴るblogです

一番最初に何をするの?

2015年の4月下旬。白河駅前の蕎太郎(蕎麦屋:現在は閉店)にダイスメンバーを呼んだ。

 

金勝寺旅館、田村さん。宮尾塗工、宮尾さん。あいづや、赤城さん。古川車体工業、古川さん。桂設計、鈴木くん。元鈴金旅館、鈴木さん。

 

 

この6名は2008年発足当時、敵役ダイスを務めていたスーツアクターだった。なぜ彼らがダイスになったか?と言うよりも彼らがいなければダイスは生まれなかった。

彼らの外見、職業、話し方、イメージなどからダイスのキャラクターを設計したため、正にモデル。

その事から近年、初代のダイスメンバーは、応援してくださる皆さんに“レジェンド”と呼ばれている。

 

 

 

彼らを集めたのは、スーツアクターから“役者”に転身してもらうためだ。

 

スーツアクターと役者の違いは声を出すかどうか。

「映画ではセリフを話して演じてほしい」とお願いした。

「俺達に出来るのか?」

「俺達より、ちゃんとした役者にお願いしたらどうか?」

 

そんな返事が返ってくる。

フッ…予想通り!!

 

「なので月に数回、演技のトレーニングを受けてほしい。そして皆さんが演じないと意味がない。役者さんでは嘘になるが、皆さんが演じれば、まるでダイスが実在する世界を創れる。」

 

皆、半信半疑というか、大変なものに巻き込まれる覚悟を決めろと言われているような表情だった。

 

実はこの日はテレビ取材が入っている。県内全局にお知らせを出したが取材してくれたのはFCTさんだ。

 

後からメンバーに言わせれば

「あの状況じゃ断れないよ、うまいな〜。」

でも僕は記録として残しておく事と、ドキュメンタリーがあるとしたら一番面白い所だと思ったので“断られないように”は特に考えていない(笑)

 

 

その中々返事が出ない、硬い表情のメンバーにFCTさんが切り込む。

「皆さん、どうでしょう?」

「………。」

「やるしかないでしょう」

「今までも出来ると言われれば出来たから、出来るかも」

「皆さん全員が揃わないと意味がありません」

「俺らがダイスだから、またやりましょう」

 

こんな感じで全員の許可を得ることが出来た。

監督に、電話をしたのはこの後だった。

映画を撮る準備が決まっていないのに、先に役者を口説いたのは“彼らありき”の企画だったから。(監督は断らないだろうという確信があった)

 

ヒーローの映画ではあるが、僕は赤いコスチュームを着たヒーロー映画を期待していたのとは違う。

身近な人が成長する姿を見せる事は、同じ未経験の人々に勇気を与えられる。

努力をする姿こそ“ヒーロー”だ。

 

だから、ダイスシーンのクランクインの日。

梅むらで6人が揃って飲んでいるシーンの撮影。それを見て、僕とななこさんは感無量で泣いていた。※これは別途語りたい。

(ななこさんはダルライザーショーのお姉さん)

 

僕自身も努力して成長しないといけない。

この後、予期できない、様々な荒波に巻き込まれる事になる。

こんな事あるのかよッー!!っての沢山。

 

また次回へ

 

 

※ダイス結成秘話はkindle版で発売中!

実写の皆さんの写真を漫画家さんに送って描いてもらってるので、似てます!

是非読んでくださいね〜。

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