こんにちはダルです!
前にも一度触れてるけど、再度詳しく
これは僕が初めてダルライザーの衣装を着て、イベントに出た時のこと
2008年の11月2日
“しらかわ食と職の市”というイベントが初のデビューだった。
名前募集のチラシを配っていたので、まだ“ダルライザー”という名前はなく、イベント会場では「ヒーローだ!」「おう!ヒーロー!」なんて声をかけられていた。
良い気分だった。自分はヒーローになったんだ!
※まだ実体がない頃の当時の名前募集ポスター。
イベントも終盤の頃、3人の兄弟が近づいてくる。
5歳〜6歳くらいの男の子。
3歳くらいの男の子。
ベビーカーに乗った赤子(性別はわからない)
お兄ちゃんがベビーカーを押して、弟くんは横を歩いている。
お兄ちゃんが僕に近づいてきて声をかける。
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5歳児「すみません、握手してもらっていいですか?」
名無しのヒーロー(頷く)
5歳児「良いってよ!」
弟の手を引いてヒーローに寄ってくる。
お兄ちゃんがサポートし、弟の手を差し出す。
その後、ベビーカーを押してくる
5歳児「この子も良いですか?」
名無しのヒーロー(握手をする)
5歳児「良かったね」
と赤子に言う。
5歳児「僕とも良いですか?」
名無しのヒーロー(お兄ちゃんと握手をする)
満足げな笑顔
5歳児「カッコよかったね」
3人が去っていく。
5歳児がクルッと振り返り
5歳児「あ、あの。ありがとうございました」
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深々とお辞儀をする姿に、僕は感動していた。ヒーローと呼ばれ調子に乗っていた自分が恥ずかしくなった。
「彼こそヒーローじゃないか」
ここで目指すべきヒーロー像が変わった。
この時の募集チラシには、ダルライザーが武器を持っている姿が3DCGで描かれていた。
でも、その時感じた事でダルライザーの設定は一変する。
ヒーローとは
【見た目でも、変身する事でも、強い事でも、年齢でもない。】
誰だって“何か”を持っていればヒーローになれる。
だからダルライザーは変身ではなく着替え、特殊能力も必殺技もなく、何度でも起き上がって立ち向かう普通の人間。
その“何か”が何なのかを僕はずっと考える。
お兄ちゃんは“優しさ・利他心”だった。
今、僕は“挑戦”をテーマにし、それを伝える講演会などをやらせてもらっている。
自らの“信念”があれば、人は誰でもヒーローになれる。
日本人は自己肯定感が低いと言われている。
“自分をヒーローだと信じる心”は、僕は自己肯定感を高める事が出来ると考えている。
それは初めて地元の高校での講演会をやらせてもらった時にいただいた高校生達の感想で感じた。(2012年当時:自分にも何かできるのではないかと思えた。等)
沢山の人の自己肯定感を高めるにはどうしたら良いか?
そう考えてヒーローショーをやってきた。でも10分〜20分というわずかな時間で一般にまで広げるのは難しい。
(コアファンは勝手にこちらのメッセージを誇大に受け取ってくれるので寧ろありがたい)
それの行き着いた先が“映画”だった。
講演会は機会が少ないし、対象も限られる。
勉強という側面が強いから退屈に感じる人もいる。(もちろん退屈しないよう工夫するけど)
楽しみながら観て、講演会と同じ効果が得られたら最高じゃないか!(しかも残るし)
そう監督に要望した。
あの5歳の少年に、いつまでも純粋な心を持ったまま育ってほしい。(というか子供はみんな純粋なんだ)
そのために僕らのようなヒーローがいる。
何歳になっても、起き上がり続ければ「あなたはヒーローなんだ」と伝えていきたい。